共同通信とNHKへの志望度も高かったが、朝日から内々定の連絡が来た後、この2社の最終面接は辞退した。朝日も加えた三社の中では「やはり朝日だ」という結論に至ったからだ。 共同に関しては、「記事に署名がない」点に寂しさを感じたこと。また、速報性が第一義の通信社として「記事を素早く手放す」必要があることに違和感を抱いた。忘れてはならないのは、通信社はあくまでB to Bだということだ。新聞であれば取材から紙面整理、印刷まで全て自社で担うことができる。さらに、これからは1分1秒を競うような速報性を追求するよりも、隠れた事実を掘り起こす調査報道に重心を移し、議論を促すフォーラムとしての機能を高めるニュース媒体を目指すべきだと思う。通信より新聞の方が、これを実践しやすい環境にあると考えた。 NHKには、やはり映像で伝える力にひかれた。私は、テレビ局で働くならばやはり番組で勝負したいと考え、ディレクター職で応募した。記者は番組づくりではなく、ニュース原稿を出すことが本業だからだ。ただ、テレビの記者やディレクターは、新聞記者に比べて個人の裁量が小さいと感じた。また、アウトプットできる量も新聞記者に比べて少ない。ときに「自由業」とも言われるほど個人の裁量が大きい新聞記者として働く方が、自分の肌に合うと思った。