- 2020年9月上旬
- オンライン
- 2日間
ES
提出締切時期 | 2020年6月中旬 |
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私は,遺伝子制御ネットワークの数理モデルのひとつであるブーリアンネットワークの構造的性質を研究しています.ブーリアンネットワークとは,遺伝子や組織に対応するノードが相互作用することによってシステム全体の状態が遷移するシステムであり,その特徴は,各ノードが0か1の2値の状態しかもたないと簡単化されている点です.実際の遺伝子や細胞内部でのはたらきは非常に複雑であることから,このブーリアンネットワークにおいて,ノード内部のはたらきの具体的なモデリングが困難であるので,ネットワークの構造のみから,システム全体の性質を判断できるような条件を導き,その証明を行いました.
この研究背景のように,現在利用可能な情報とそうでない情報を明確に区別した上で,利用可能な情報を最大限活用し,社会のニーズに役立つシステムを作り上げていけます.
既にある成果物ではありませんが,現在,AIを用いた自炊促進アプリケーションを作るプロジェクトに参加しています.アプリの内容としては,自炊した料理の写真をアップロードすることにより,画像データの中から画像認識により料理名を判断し,栄養価の概算値を計算します.また,このアプリの一番の特徴は,自分が作った料理の栄養価により,自分のモンスターやフレンドのモンスターを育成できる点にあります.実際にポケモンGOというアプリで外に出る機会が増えたという事例があったことから着想を得ています.プロジェクトが始まったばかりなので,実際にアプリを作る中での役割は未定ですが,アプリケーションができた後には,成果物を用いてビジネスコンテストに参加する予定です.
私は,システム制御理論や数理モデリングを研究する研究室に所属しています.そのため,基礎となる線形代数を深く理解する必要があります.データ列から近似解を求めた場合の解は幾何学的には像空間への垂線の交点であるといったように,一つの式に対して他方の視点から解析し,式の物理的意味を考察したりしています.また,私の新たな研究である確率ブーリアンネットワークは行列の積によってシステムの状態の遷移が表現できることが知られています.そのため,研究の成果が得られた場合は,遷移を表す行列にどういった特徴があるのかも研究していきたいと思います.
○○があれば、記載してください、といった設問が多かったが、空欄ではなく、設問と結びつけられるものを書くことを心掛けた。