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クルマのIT力で未来を駆け抜ける、
新しい価値の創造へ
※本記事は、2024年8月1日記事公開の情報です。最新の情報と異なる場合がございますので、あらかじめご了承ください。
みん就『2025年卒 IT業界新卒就職人気企業ランキング』にて、2年連続で総合順位・第10位(※1)、ユーザー系(製造系)部門では5年連続で堂々の第1位(※2)にランクイン。2023年には「Vision2030」を掲げ、新たなスタートをしました。そこで同社に業界動向や業界での立ち位置、人気のインターンシップについて話を伺いました。
(※1)2025年卒結果 IT業界新卒就職人気企業ランキング 総合ランキング 結果:https://www.nikki.ne.jp/rd/173749/
(※2)2025年卒 IT業界新卒就職人気企業ランキング 分類別ランキング ユーザー系(製造系)部門 結果:https://www.nikki.ne.jp/rd/173759/
(※3)2025年卒 IT業界新卒就職人気企業ランキング 採用広報の魅力 インターンが魅力的だった 結果:https://www.nikki.ne.jp/rd/173765/
(※4)2025年卒 IT業界新卒就職人気企業ランキング 働き方の魅力 教育研修が充実していそう 結果:https://www.nikki.ne.jp/rd/173763/
環境の変化をチャンスと捉え、
前進し続ける
次から次へと自動車業界でも新たな動きがあるなかで、貴社としての取り組みに変化はありますか。
嶋田さん:当社がトヨタ自動車の事業を支える根幹のシステムを守り続けるということは変わりません。ただ、世界での競争力を高めるため、トヨタグループ企業の支援にこれまで以上に力を入れていこうとしている点が変化といえるかもしれません。当社がグループ企業のシステムの企画・構築から維持・運用までを取りまとめることで、グループ全体の生産性向上など、さらなるDX推進が実現できると考えています。そこで現在、支援の拡大に向け動き出しているところです。
奥田さん:周囲を取り巻く環境が目まぐるしく変化していますが、当社では変化を成長機会と前向きに捉え、グループ内に向けた既存の事業だけでなく、新たなビジネス領域に一歩足を踏み出しています。
嶋田さん:当社が掲げる「Vision2030」では、2030年に向け、当社としてありたい姿を定め直し、ベースとなる事業はもちろんのこと、「トヨタ・トヨタG変革追従と支援拡大」「業界をリードする業界標準サービスへの挑戦」「自動車業界外への挑戦」の3つのチャレンジに取り組みはじめた所です。
嶋田さん:これまで当社はトヨタグループのSIerという位置づけでしたので、お客様が既に課題を持っていたり、目標を立てていたりしたなかで、それをどうシステム要件として定義し、早く、安く、品質良く作っていくのかという業務に注力する傾向がありました。しかし今後は、自分たちで潜在的なお客様を含めてニーズを探り、それに対してどんなものを提供すれば喜んでいただけるのかを考えるようなプロジェクトが少しずつ立ち上がっています。
話は変わりますが、産学協議会がインターンシップを再定義したことによる影響はありますか?
嶋田さん:学生のキャリア形成支援として4つの形態に分類され、採用活動におけるインターンシップの位置づけがより明確になりました。ただ、当社では事業領域の幅広さゆえに、働くイメージを学生の皆さんにお伝えしきれていない、という歯がゆさが従来からありました。この状況を解決するためには、やはり実際の職場に入っていただき体感頂く以上のものはない、ということで産学協議会の提言と合わさる形で、10日間の職場体験プログラムを増やしました。
奥田さん:これまでインターンシップの職場体験は10コースで、参加人数は20名程度でした。そこを26年卒向けには約2倍ほどに増やす計画です。ちなみに職場体験前には、学生の皆さんにどのようなことを学んで帰りたいのか?という目標設定を行っていただきます。ただ、いきなりゼロから考えるのは大変なので、当社では専門性と人間力という2軸の能力が求められているということをご紹介しています。
嶋田さん:当社の成長軸を参考にしてもらいながら、学生さんには自分の弱みや強みを分析して、「問題解決力を強化したい」、「実行力を高めたい」などのようにご本人たちに目標を立ててもらいます。そして、それを意識しながらインターンシップに取り組んでいただけるようにしているのです。
「インターンシップが魅力的だった」で10位(※3)にランクインされています。改めてインターンシップの内容について教えていただけますか。
嶋田さん:先ほどご紹介した10日間の職場体験プログラムとは別に、当社の事業領域にあわせてソリューション型インターンシップのコースを3つご用意しております。「エンジニアリング」コースは、車両開発の現場をITの力で高度化・効率化し、トヨタの競争力向上を担う仕事を体感していただきます 。1日目に仕事の流れを学んでいただき、2日目には実際、職場で使っている開発環境と同じものを用意し、体験していただきます。ツールの開発体験やIoTを実際にどう活用しているのか? 仕組みを体験していただくこともありますし、クルマづくりの現場で使っているCADのようなツールを使った開発体験をしていただくケースもあります。
奥田さん:「コーポレート ファイナンス」コースでは、トヨタ自動車の生産から物流、調達、販売まで幅広い領域を支えている基幹システムについて学んでもらったり、トヨタの金融ファイナンスにおける、ITの上流工程業務を体験していただいたりしています。
嶋田さん:例えば、生産や物流の領域では「在庫を抱える、抱えない、どちらがいいのか?」といいう問いに対して、2チームに分かれてディベートをしていただくケースも。インターネットを使って自分たちで情報を調べながら、製造業における在庫のあり方について考えていただきます。トヨタはジャストインタイムといって、可能な限り在庫をもたない方針ですが、このようにトヨタの考え方やビジネスの本質について考えてもらう内容になっています。
奥田さん:また、同コースの中では、未来のモビリティにおける金融サービスを考えようというテーマも実施しております。実際に要件を整理して、パートナー企業と一体になりながら、ビジネスを作り上げていくうえでの情報連携の難しさなど、気づきを得られるワークショップになっています。
「インフラ」のコースもありますよね。
嶋田さん:一般的に学生さんたちが一番、ピンとこないのがこの「インフラ」です。電気やガス、水道と言われれば、分かりやすいと思いますが、ITインフラの場合、ネットワークやサーバーなどを指しており、普段、目にする機会のないものをイメージするのは難しいですよね。その一般的には知られていない仕事を紹介するコースになっています。当社のITインフラが、グローバルに拡がるトヨタおよびトヨタグループの15,000か所以上の拠点をシームレスにつなぐことで、世界にモビリティを供給し続けることを支えているのです。どちらのコースに参加しても、実際に職場で働く先輩社員との対話を通じて、どんな仕事をしているのかがイメージできるような体験をしていただくように心がけています。
ビジネスを動かすのに必要なのは、
専門性×人間力
『教育研修が充実していそう』ランキングで25卒において新たにトップ10、第8位(※4)にランクインされています。具体的にはどんな教育プログラムがあるのでしょうか。
奥田さん:IT研修は、100種類以上もの教育プログラムを用意しており、手を挙げれば、基本的にどの研修を受けることも可能です。
嶋田さん:例えば、今AIの仕事に携わっていなくても、将来のためにAIの知識が必要なら学ぶことができます。大切なのは、自分でどんなキャリアを進んでいきたいのか、短期だけではなく、少し長期的な目線で思い描くことです。
奥田さん:ちなみに当社の教育研修は、「専門性×人間力」の二軸を育成するためのもので構成されています。
嶋田さん:私たちの主軸はモビリティ企業への変革を目指すトヨタ自動車ですが、今後、私たちはトヨタ自動車の先にある、モビリティを利用されるお客様を見据えてビジネスを考えていかなければなりません。消費者であるお客様に思いを巡らせ、自分たちができることは何か?を考え、課題を設定し、どう解決するのか?を考える力が今求められています。このように当社では、今後求められるであろう、さまざまな力を育成するための研修プログラムを用意しています。
主語は常に「自分」。
チャレンジする風土が強み
貴社の社風について教えてください。
奥田さん:当社では、常に「あなたは何を問題だと思っているのか?」や「あなたはどうしたいの?」というように意思を問われる場面に遭遇します。本人の意思を確認したうえでプロジェクトのアサインや部門をこえた横断的活動に対してチャレンジする機会が与えられるのです。
ちなみに「Vision2030」が掲げられたことで何か変わりましたか?
嶋田さん:社員自らが手を挙げ、本業以外のビジネス領域にも挑戦する事例が少しずつ出てきています。まだ会社として大きく変わったとまでは言えませんが、部門をこえた横断的なプロジェクトも増加傾向にあります。
奥田さん:一人の社員としては、「Vision2030」に向けて今、自分は何をすべきなのか?ということを常に考えるようになりましたね。長期的な視点で、今、自分が取り組んでいることに対して方針にそって考えるように変わりました。
福利厚生を重視する学生さんが増えていますが、30歳になるまで会社が家賃と駐車場代の最大75%を負担されているのはすごいですよね。
嶋田さん:若手の間は、生活に不安の無い安定した環境で、知識やスキル向上に力を注ぐとともに、プライベートも充実させてほしい、という思いのもと、会社として生活費に関する支援は手厚くしています。入社してから成長していくなかで、自分の実力とともにお給料も上がっていくのに応じて、会社が負担する家賃の比率は徐々に50%まで下がっていきます。
奥田さん:2024年1月の住宅支援制度が改定されたのを機に私も対象となり、最大75%の補助を受けています。私自身、趣味で好きなアーティストのコンサートによく行くのですが、補助で浮いたお金を遠征費用などにあてているので助かっています。
ほかにもカフェテリアプランという福利厚生があり、年間12万円支給されていると聞きました。
嶋田さん:部下の話ですが、配偶者が転勤で単身赴任をしているので、このカフェテリアプランの12万円を配偶者と会う交通費にあてているそうです。このように、使い道の自由度はかなり高いです。
今回、ランキング上位に入ったことのメリットがあれば、教えていただけますか。
奥田さん:インナーブランディングにいい影響がありました。また、Xのタイムラインで就職活動をしている人が記事をピックアップして紹介してくれたときには、検索エンジンの上位に上がるようになりました。
嶋田さん:ランキングを目にした社員から「いつの間にか人気企業になりましたね」と言われることも。社外の評価が上がることで、社員 の皆さんが人気企業で働いていると自信が持てるようになり、モチベーションも上がっているように見受けられます。
最後に学生の皆さんにメッセージをお願いします。
嶋田さん:最近では就職活動の早期化が進んで、大学2年生から就職活動を始める人も多く、負担が大きくなっています。意気込んで就職活動をするのはいいのですが、やらねばならないというようにプレッシャーを感じないでいただきたいです。これで一生が決まるわけではありません。就職活動を通じていろいろな人と出会い、幅広い業種や業界を見て、人との出会いを楽しんでほしいです。
奥田さん:幅広く業界や業種を見ることも大切ですが、選択肢が多すぎて困るのであれば、ランキングをうまく指標の一つとして活用していただけるといいかもしれません。私の場合は、「長く働きたい」という軸があり、それをもとに会社選びをしました。就職活動では先輩社員に話を聞いて、当社で長く働けそうだとイメージができたので、ぜひ皆さんも入社後にギャップを感じないような会社選びをしていただきたいです!
今回インタビューを
受けて下さった方
嶋田 修也さん
株式会社トヨタシステムズ
人事部 採用G GM
奥田 華帆さん
株式会社トヨタシステムズ
人事部 採用G